朝早くからの五行山ハイキングを終えて、次は昨日にも訪れたホイアンへと向かいます。
昨日はHISのバスツアーだったので行きも帰りもお任せでしたが、個人で観光をする場合は自分で移動手段を確保しなければいけません。
ダナン市街や、宿泊ホテルによってはホイアンへの無料シャトルバスも出ていたりしますが、殆どの場合はタクシーを使って移動するのが一般的です。
信用できるベトナムのタクシー会社
一応ベトナムには鉄道や路線バスもありますが、どちらかと言えば長距離の移動に利用するものなので、市内を観光する場合はもっぱらタクシーを利用します。
そのためタクシー会社も数多く存在していますが、観光業が盛んで物価が安い国だと、中には旅行者に通常よりも料金を上乗せして請求してくる、いわゆるボッタクリのタクシーもいるそうです。
もともとの物価が安いためそこまで法外な価格にはなりませんが、それでも余計なお金は払いたくありませんし、旅行中のトラブルはできるだけ避けたいところ。
そこで、現地に駐在している日本人や、地元のベトナム人に、どこのタクシーがおすすめなのか、信用できるベトナムのタクシー会社TOP3を聞いてみました。
結果は次の通りです。
- マイリン・タクシー(MaiLinh Taxi) 車体の色:緑色
- ティエンサ・タクシー(Tien sa Taxi) 車体の色:黄色
- ヴィナサン・タクシー(Vinasun Taxi) 車体の色:白地に赤と緑のボーダー
この他にも優良なタクシー会社はあるそうですが、代表的なところでいうとこの3社だということです。
実際に「マイリンタクシー」に乗ってみました
五行山からホイアンへ向かうときに、緑の車体が特徴的なマイリンタクシーを利用してみました。観光スポット周辺なら道路沿いに出ればすぐにタクシーを拾うことが出来ます。
後部座席に座り、「ホイアン」と行き先を告げると、すぐに出発。
この時のドライバーは若いお兄さん。お兄さんは出発してすぐにスマホを取り出し、運転しながら誰かと電話をし始めました。恐らく「今お客さんを乗せたから代わりの車を呼んで」みたいなことを話してたんだと思います。
そういえば、黄色い車体の「ティエンサ・タクシー」を利用した時も、ドライバーは運転しながらスマホをイジってたので、こちらの国ではわりと普通なんでしょうね。(乗ってる方はハラハラしますが)
タクシーの車内に敷かれた、汚れ防止用のマット。偶然なのか、会社の決まりなのか、「マイリンタクシー」と同じグリーン色でした。
「料金メーター」は助手席のダッシュボードに設置。
メーターを使っていなかったり、やけにカウントが早かったりするとボッタクリの可能性もありますが、この時はどちらも問題ありませんでした。
ドライバーから「チャーター」の提案
ホイアンに近づいてきた頃、ドライバーから「ホイアンを観たらその後は?」「ダナン市街も観光する?」みたいなことを聞かれました。
最初は何を言っているのか分からなかったので受け流していましたが、どうやらこの後も観光するのであれば、このままタクシーをチャーター(貸し切り)にしないか?という提案のようでした。
しかし、ホイアンの後は一旦ホテルに戻り、夜まではホテル周辺を散策してみようと考えていたため、特に行きたい場所はありません。
何より、ホイアンでの滞在時間を決めていないので、タクシーとの待ち合わせを何時にするかなどの予定も組めず。
仕方がないので、持参していた『旅の指差し会話帳(ベトナム語版)』を駆使しながら、「帰りの時間がいつになるか分らない」ことを伝えて断ろうとしたところ、「大丈夫、何時になっても構わない。待ってる。」というお兄さん。
思わず「本当に?」と日本語で聞き返してしまいましたが、どうやら間違いではない様子。
こちらとしては帰りのタクシーを拾う手間が省けるので助かるんですが、この時はまだ午前10時を過ぎたくらい。
炎天下の中、いつ戻ってくるかもわからないお客さんを待ち続けるなんて・・・。
少し考えた結果、その心意気を買い、思い切ってチャーターしてみることにしました。
そうこうしているうちに「ホイアン」に到着。
お兄さんから「ここにいるから!」と教えられたのが写真の場所。
同じマイリンタクシーがいくつか停まっていたので、タクシー会社の駐車場のようです。
駐車場の目の前はホイアン旧市街の入り口。観光するのにちょうど良かったです。
タクシーを降りる時、てっきり「前金」か「デポジット」みたいなお金を渡しておくのかと思ってましたが、携帯番号が書かれた名刺を渡されただけで、「じゃあ!」とあっさり行ってしまいました。
もしこのあと、僕が他のタクシーを拾って帰ってしまった場合、お兄さんは一日中待たされた挙句、お金も一切もらえないことになります。
そこは信頼関係なんでしょうが、未だにこういった商売が成り立っていることと、さっき会ったばかりの外国人(僕)を信用してくれることに嬉しさを感じました。
観光終了、ホテルまで送ってもらいます。
午前中から散策していたのと、一人で行動していると身軽なので、15時前には「もういいかな」という感じに。(前日にも来てたので)
ホイアンでは旧市街をゆっくり見て回り、途中でお昼ごはんを食べて、その後カフェでもゆっくりするなどたっぷり満喫できました。
携帯番号を渡されていましたが、掛け方が分からず、もし掛けられたところで会話ができるはずもなく、とりあえず例の駐車場まで向かうことに。
すると、駐車場まであと50メートルくらいというところで、1台のタクシーが勢い良くビューンと飛び出してきました。
運転席の窓から手を伸ばし「ここだよ!おれだよ!」と言っているのは、あのお兄さん。
考えてみればタクシーの駐車場(たまり場)なので、同じ会社でもライバルだらけ。約束してるとはいえ、ボヤボヤしていたら他に取られてしまうわけです。
僕がいつ戻ってくるか判らないので、この何時間、ご飯も食べずにずーと目を凝らしてたのかな?なんて思うと、さっきの勢いも頷けると同時に少し笑えてきます。
後部座席に座り、日本だったらこういう時「お待たせしました、暑い中ありがとうございます。」など一言くらい伝えたいのですが、そこはお互い外国人どうし。
言葉がわからないので、しばらく笑顔でうんうん頷いてました。
また、再開を祝してかお兄さんからお菓子を貰いました。清涼感のあるベトナムのガムです。
あとはホテルに戻るだけ。今朝たまたま五行山で乗ったタクシーですが、この頃になるとすっかり顔見知りのような親しみがあります。
今回のタクシーチャーター料金
今回は半日ほどタクシーを借りきってホイアン観光をしましたが、最終的なタクシーのチャーター料金は、713,000VND(約3,565円)となりました。
ドライバーに聴いた内訳はこんな感じです。
●五行山 ⇒ ホイアン 328,000VND(約1,640円)
●ホイアン ⇒ ホテル(フラマリゾートダナン) 385,000VND(約1,925円)
「チャーター代」みたいなものは請求されてないのでこの料金に含まれているんだと思いますが、ダナン空港からホイアンまでタクシーを利用すると、400,000VND(約2,000円)ほどと言われているので、思ったほど高くなかったという印象です。
1,000ドン単位の細かい紙幣が無かったので、720,000ドンを渡してお釣りはチップとしました。
どんな場所を観光するのかにもよりますが、移動の自由度を考えたら、思い切ってチャーターにするほうが便利かもしれませんね。